ひめゆりの塔所感
先日、ひめゆりの塔に行ったのだが、半日かけて、じっくり展示をみて、思ったことを整理する。とても興味深い体験だった。
労働環境の辛さ、衛生状況の劣悪さ、逃避行の悲惨さ。
この3点は、殊更に強調される。
吐きそうになりながら、展示資料は全部読んだ。不謹慎だが、すばらしい資料の数で、満喫させてもらった。
ので、「戦争の悲惨さ」以外に、思ったことを書く。
(1)ビジネス要素
原爆ドームよりも、これを強く感じた。知覧に近い。可愛い小学生からも、容赦なく、淡々と入館料をとる。原爆ドームはタダ同然なのにね。(*1)
(2)イデオロギーの再生産
ちょっと、匂いがキツすぎる。
リタラシーのない沖縄(本土も?)の小学生は、何となく、「本土人は悪者、日本軍はひどい、看護婦さんは可哀想」という印象を受けてしまうのではないか。
これで、琉球新報とか読み始めた暁には染まってしまうのも頷ける。
その子供が長じて、下の世代の小学生を引率して再訪する仕組みである。
特に以下は私自身、気になった。
(i)ことさらに「本土」「日本」と書く
沖縄戦が、「沖縄の帰属を巡って、隣国の日米両国が相争った」戦いのような印象を受ける。そんな馬鹿な。沖縄は日本じゃない感が伝わってくる。
(ii)軍の横暴をことさらに抽出している
おそらくそれら軍人さんの中にも沖縄出身は多い。これも当事者意識の欠如のなせるわざである。
(iii)日常生活の項目
女学生の学生生活の節々に日本文化disが多い。教科書とか。さくらは、玉砕のメタファーだとか。うそーん。
神道の項目を間違っていたり、さらっとdisっていたりとトゲがあるのも、なんだかなっておもう。大麻は「たいま」ではない笑
(3)そのほか
展示館出口にあった折り鶴だが、小学生が一生懸命折ったものに混じって、極左団体の労組のものがあった。しかもクオリティがやけに高い。ヤミ専従で忙しい最中折ったとは考えにくい。内職の折り鶴募集ってこれのことだったのか…
<まとめ>
・聖地化・神格化されているが、ビジネス要素も大きい。
・イデオロギーの発信基地である。「世界観」を意識的にガッツリ切り替えていかないと、無駄に引っかかりを覚えて疲れる。逆に、それができれば、よい時間を過ごせる。
<余談>
そういえば、ひめゆりの塔で今の天皇に火炎瓶を投げたテロリストが議員になったと聞いた。すごい世界だな。。。
(*1)最近、原爆ドームの資料館も値上げしたようだ。